紙は切れる、でも手は切れない。そんな不思議なカッター〜スマイリーエッジ〜

紙は切れるけど、手は切れない。そんな安全性の高いカッター欲しいと思いませんか?実はそんなカッターがあるんです!これならどんな人でも安全にカッターを使うことができるでしょう!でも何で切れないのか、SIGなりに考察してみました。

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スマイリーエッジ

クラウドファンディングサイト「Makuake」で、紙は切れても手は切れない不思議なカッターが出資を募っています。

 「魔法!?のカッターでたくさんの人に笑顔を届けたい!」            「切れる」から「切れない」へ。誰もが安心して安全に使えるカッター。     スマイリーエッジ。                                            ...

その名も「スマイリーエッジ」!

YouTubeに動画がアップされていたので、まずはその切れっぷりと切れなさっぷりを見てくださいな!

ちゃんと紙は切れるのに、手は切れていないですよね?

これなら小さなお子さんでも安心して使わせることができそうです。

でも何で紙は切れるのに、手は切れないんでしょう?

〇〇は切れるのに、△△は切れないもの

あるものは切れるのに、またあるものは切れない。

まるでなぞなぞのようですが、そんな道具で思いつくものって何でしょうか?

私が一番初めに思いついたのは、ギプスカッター。

骨折した時に骨がくっつくまで変な力がかからないように巻くギプスを切るものです。

なんでギプスカッターは硬いギプスは切れるのに、柔らかい皮膚は切れないんだろうと疑問に思い、検索してみたところ、面白いサイトを見つけました。

のりのり麻酔科医です。   以前、「骨折したときに巻くギプスを切る、『ギプスカッター』はどうして皮膚…

さてまずはお伝えしなきゃいけないことがあります。

骨折したときに巻くのって、「ギプス」なんですよ。ギプス

ずっと「ギブス」って言ってました・・・濁点だったなんて(汗)

引用:のりのり麻酔科医のブログDX

何を隠そう私も検索かけた時に、ギブスって調べていました。

このサイトによるとギプスカッターは歯を高速で振動させ、摩擦の熱でギプスを切っていくとのこと。

でもスマイリーエッジの原理とは違いそうです。

スマイリーエッジはスッと動かすだけで紙が切れています。

切るってどういうこと?まずは紙の成り立ちから。

どうやら切るということがどういうことなのかから考えてみないとダメみたいです。

この世の全てのものは「原子」からできています。

紙の場合は、炭素原子と水素原子と酸素原子からできていますが、この3つが科学の法則に従い、くっつくことを「共有結合」と言います。

この共有結合は比較的強いつながりを作り、ある一定の形をとります。

紙では炭素原子と水素原子と酸素原子から糖の一種であるグルコースを形成します。

こういったものを「分子」と言います。

さらにグルコース同士がまた共有結合をしてたくさん繋がることによりセルロースというひも状の物質を作ります。

このセルロースが今度は集まって、繊維になり、さらにこの繊維が寄り集まって紙を構成しています。

これは毛糸をイメージすると分かりやすいかもしれません。

一本の毛糸をほぐしていくと、どんどん細い糸が出てくるイメージです。

セルロースが集まったり、繊維が集まったりすると、お互いをくっつけ合う力が生まれます。

それを「分子間力」といい、こちらは比較的弱い力になります。

このように小さな原子から、大きな物質が構成されています。

切るというのは、この共有結合か、分子間力を引き離すことだと言えるでしょう。

結合には色々なタイプがあるので、もっと勉強して見たい方は、Wikipediaのページをリンクしておきますので、読んでみてください。

https://ja.wikipedia.org/wiki/化学結合

ではどうやったら切れるのか?

ではこの共有結合や分子間力を引き剥がすにはどうしたらいいのでしょう。

イメージしやすい例が磁石です。

磁石を引き離すには、力がいります。

弱い磁石であれば、ちょっとした力で引き離すことができますが、強い磁石では力一杯引き離そうとしても、離すのが難しいでしょう。

つまり分子間力は弱い磁石のようなもので、簡単に引き離せますが、共有結合は強い磁石のように引き離すのに強い力が必要になるわけです。

ですがこの力というのは、実は色々な形があります。

先ほどのギプスカッターの場合、摩擦の「熱」で切るとあったように、熱でも共有結合や分子間力を引き離すことができます。

もっとイメージしやすい例では、ゼリーがいいのではないでしょうか?

ゼリーを作るのに、ゼラチンを使うかと思いますが、粉状のゼラチンを熱湯にいれて溶かして、型に入れて冷やすと固まります。

この場合、加熱することで分子間力が外れて、冷えると再度分子間力が働き、くっつきゼリーになるわけです。

つまり熱でも十分に分子間力を引き離す力になり得るわけです。

ですが、スマイリーエッジではギプスカッターのように何度も往復して熱を作り出しているようには見えません。

そこには違う科学があるように思えます。

秘密は下敷きにある?

スマイリーエッジのプロジェクトページをみると、こう書いてあります。

下敷きは硬質な物であれば代用できます。カッターマットのような柔らかい物の上では切れません。

引用:Makuake スマイリーエッジ

下敷きを硬くすると、スマイリーエッジと下敷きの間には圧力が生まれます。

圧力はれっきとした力の1つ。

この力により共有結合や分子間力を離しているのでしょう。

分子間力は長い繊維やセルロースのまま引き離すイメージなので、セルロースを真ん中で切ると考えると、共有結合を主に切っていると考えられます。

では何で手は切れないんだろう?

通常のカッターも押し付けて引くことから、同じように圧力を利用して紙を切っていると考えられます。

では何でカッターは手が切れて、スマイリーエッジは切れないのでしょう?

そこには構造の違いがあるように思えます。

カッターはみなさんご存知の通り、刃先は鋭く尖っています。

先が尖れば尖るほど、同じ力で押し付けた時にその刃先にかかる力は強くなります。

画鋲を刺した時に、新品の先の尖った画鋲は壁に刺さりやすいけど、使い古して先が丸くなってしまった画鋲は刺さりにくいのと同じことでしょう。

でも力をかけるには、力をかける先の硬さも重要です。

缶を足で潰す時に、硬い床だと簡単に潰れるのに、柔らかいクッションの上ではつぶれにくいのと同じで、硬いものの上で、ある物質の片一方から力をかけると、逆からも力がかかります。

柔らかいものだと力が逃げてしまうのです。

カッターの場合は、刃先を鋭くし、片一方からかかる力を強くしているので、柔らかいカッターマットの上でも切れますが、スマイリーエッジでは硬い下敷きが必要になるのだと考えられます。

そのため、柔らかい皮膚というのは切れない(正確にはかなり切れにくい?)のでしょう。

さらにスマイリーエッジの刃先は回転するようになっています。

つまり皮膚に当たっても刃先が回り、力が逃げるようになっているため、より皮膚は切れにくくなっているのかなと思います。

スマイリーエッジの原理に関して考察してみましたが、大外れではないと思いますが、ぴったり当たっているのかな?

何はともあれ、安全にカッターが使えるというのは、お子さんからお年寄りまで、そして工作から日常生活まで色々な場面で活躍してくれることでしょう。

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追記(2017年3月1日)

スマイリーエッジの公式Facebookを発見しました。

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2017年2月1日より楽天市場で販売開始されたとのことです。多くの人の手に渡ってほしいものですね。

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価格:1,620円
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