子供の喘息が重症化する要因は年齢ではなく、ウイルス感染によるものだった?!喘息のより効果的な治療を目指して!

突然呼吸が苦しくなり、最悪の場合には死に至る喘息。特に小さな子供が発症しやすく、重症化しやすいと考えられていたのですが、どうやらその原因はウイルスの感染によるものかもしれません。

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喘息

喘息とは、気管支が慢性的に炎症を起こしており、そこに自動車の排ガスやタバコの煙、運動、ストレスなどの刺激により、さらに過敏反応を起こすことで気道が狭くなってしまう疾患である。

そのため症状としては、喘鳴(呼吸によりヒューヒューと音がなる現象)、息切れ、咳などの症状が出て、重症の場合は呼吸困難や過呼吸、酸欠などを引き起こす。

全世界で2億4000万人以上が喘息に罹患していると推測され、日本では400万人以上の患者がおり、子供の6%、大人の3%が喘息の症状を呈していると言われている。

発症原因に関してはまだ明らかになっていないが、ある種の喘息は免疫不全によるものだと考えられ、アトピー性皮膚炎と合併していることが多く見られる。

治療においては、長期管理薬と発作治療薬による薬物投与が用いられ、長期管理薬により予防的に発作が起きないようし、急性発作の場合には発作治療薬で発作を止める。

このような薬にはステロイド剤を用い、気管の炎症をコントロールすることが一般的である。

ウイルス感染により治療が効かない?!

モントリオール大学の研究チームは、子供においてウイルス感染が喘息を重症化させる可能性を報告した。

これまでの研究では、子供の患者の年齢が喘息の重症度に関連していると考えられており、就学前の6歳以下の子供の方が喘息により、救急搬送されたり、入院する率が高いと考えられていた。

救急搬送されたり、入院するということは、日常的に使用する治療薬が効果が現れないということを示している。

だが研究チームの調査では、患者の年齢がそのような重症化を招く要因ではなく、ウイルス感染が通常の治療薬が効かない原因を生み出し、重症化させるという結果を得た。

彼らは2011年2月14日から2013年12月20日にかけて行なった調査において、973人の患者の入院率や緊急搬送率、10日後の改善率を調べた。

その結果、患者の中で就学前の子供の67%、そして就学後の子供の46%がウイルスに感染していることを明らかとした。

これは重症化を引き起こす原因が、年齢ではなく、ウイルスの感染によるものだということを示している。

このような調査により、重症化を引き起こす原因が明らかになることにより、より効果的な治療が行えると期待される。

子供の頃、周囲に何人かは喘息で苦しんでいる子供がいました。多分みなさんの周りにもいたことでしょう。それほど一般的な病気である喘息ですが、呼吸ができないということは、死に直結してしまう可能性があります。携帯型の治療薬により、発作が起きてすぐに対応できるようになっているのですが、今回の記事ではその治療薬が効かず、救急搬送されるというケースが、特に子供において見られるということでショックを受けました。

喘息においては、まだその発症メカニズムが分かっていないため、なかなか完治させるような治療薬というのは難しく、長期管理薬と発作治療薬で長期的に治療していくという方法しかない状態です。昔では運動をして、呼吸器を鍛え、治療していくと言われていたのですが、それも症状によってはあまり良くない場合もあり、個々のケースに合わせて治療していくということが重要なようです。

現在、世界中で患者数が増加しており、今後その治療法が重要となっていく喘息ですが、研究が進み、喘息で苦しまなくて済む人が増えることを願っています。

元記事はこちら(CHILDREN WITH ASTHMA ATTACKS TRIGGERED BY COLDS LESS RESPONSIVE TO STANDARD TREATMENT)

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