マンモプリントにより乳がんの再発が低いと診断された人は、化学療法は必要無いかもしれない?!

みなさんはマンモプリントという言葉をご存知でしょうか?マンモプリントは乳がんの再発リスクを検査するための新しい手法ですが、乳がんの予後の診断においてこれまでの診断法よりもより良い結果をもたらしてくれるかも診断法かもしれません。

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MammaPrint:マンモプリント

マンモグラフィーという言葉を聞いたことがある人は多いかもしれないが、マンモプリントという言葉を聞いたことはあるだろうか?

マンモグラフィーは乳房を圧迫しながらX線撮影を行う乳がんの検査法のことだ。

ではマンモプリントとは一体いかなるものなのだろう。

がんと診断されるとその病巣部を体内から取り除くため、外科手術や薬物治療、放射線治療が行われる。

だが体内から取り除けたと思っても、数ヶ月後、数年後に再発するリスクが存在するのは否めない。

マンモプリントでは、外科手術により取り除かれたがんの遺伝子の活動状態を調べ、予後の予測を行う検査である。

がんというのは例えば生活習慣やストレスなどがきっかけで細胞の増殖がコントロールできなくなった病気であり、そのコントロールは通常遺伝子によって行われている。

つまり遺伝子が傷つくことによって、通常の細胞ががん細胞へと変化するのだ。

だがその傷つき方は人それぞれであり、一口にがんといっても増速速度が速い危険ながんもあれば、比較的増速が遅く、治療に十分な時間が取れるがんもある。

そこで外科手術で取り除いたがんの遺伝子の活動状態を調べることで、どれくらい危険ながんなのか調べる手法がマンモプリントなのである。

マンモプリントにより手術後の化学療法が必要か調べられる?!

カルフォルニア大学の研究チームは、マンモプリントにより再発リスクが低いと診断された患者には化学療法は必要が無いという研究結果を報告した。

研究チームはマンモプリントを用い、約6,700人の患者から得られたがん細胞において、70種類の遺伝子の活動状態を調べた。

そして腫瘍のサイズやホルモンレセプターの有無、リンパ節への転移などで診断していたこれまでの診断法では再発リスクが高いと診断されたが、マンモプリントでそのリスクが低いと診断された人の予後は、化学療法を行う、行わないに関わらず、同じような進行度を示したという。

5年後にこれまでの診断法では再発リスクが高いと診断されたが、マンモプリントでは低リスクと診断された人の中で化学療法を受けた人、受けない人の生存率やがんの転移率を調査した。

その結果、化学療法を受けなかった人のうち95%は転移もなく生存しており、これは再発による外科手術やホルモン療法、放射線治療などの治療を受けた人の生存率よりたった1.5%低いだけだった。

46%の人は化学療法は必要無い?

ではマンモプリントにより再発のリスクが低いと診断された人はどれくらいなのだろうか?

2015年の世界保健機関の推計によると、2012年にがんと診断された人は170万人いると言われており、その数は全乳がん患者数の25%にも上るという。

そして乳がんと診断され、これまでの診断法で再発リスクが高いとされた人のうち、マンモプリントで再発リスクが低いと診断された人は46%だった。

つまりは再発リスクが高いと診断された人でも、半数はその後の化学療法などを受けなくても問題がない可能性が高いわけだ。

女性にとって12人に1人という割合でかかると言われている乳がんですが、その再発リスクを抑えるためにも、再発の可能性を予想するというのは重要なことでしょう。マンモプリントはそれができる良い手法だと思います。現在の日本の医療業界にどれくらいこのマンモプリントが導入されているか分かりませんが、日本ではDNAチップ研究所がマンモプリントのサービスを提供しているようです。良い手法はどんどんと取り入れられていってほしいなと思います!

元記事はこちら(Some Breast Cancer Patients With Low Genetic Risk Could Skip Chemotherapy, Study Finds)

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