3Dプリンタの現状と将来に関する会議が開催!その内容から想像される未来とは?

より低価格になり家庭でも利用出来きるようになった一方、より精密になり商業的にも高品質のものが打ち出せるようになった3Dプリンター。この先、一体どういったものに使われていくのでしょうか?

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3Dプリンターの将来

インペリアル・カレッジ・ロンドンが主催する3Dプリンターの将来について考える会議が2016年9月5日に開かれた。

そこでは大学の研究者だけでなく、民間企業からも、そして学生も参加し、活発な議論が行われた。

家庭にも導入されつつあり、商業的にも様々な利用法が打ち出されている3Dプリンター。

将来的に、どんな分野でどんな利用法が考えられているのだろうか?

Additive manufacturing:付加製造

これまでの手法とは、例えばネジを作る際、ネジの形を反転させた型(鋳型)を作り、そこに鉄を流し込んだり、四角い鉄のブロックから、ネジの形を切り出したりしていた。

だが3Dプリンターは全く異なる方法で、ものを形作ることが出来る。

3Dプリンターは通常プラスチックのフィラメントを用い、熱することで柔らかくする。

熱され、柔らかくなったプラスチックをノズルの先から排出し、一層一層積み重ねながら、希望の形を作っていく。

この製造方法を付加製造という。

これまでと異なる製造方法のため、今まで作ることができなかった複雑な構造を作り出せる。

また今までは取り扱いが容易だったプラスチックが主だったが、現在では金属やセラミックなどを使用できる3Dプリンターも開発されつつあり、より耐久性があり、より複雑な構造を作ることができるようになっている。

3Dプリンターは何のために使われている?

これまで3Dプリンターは企業で製品のプロトタイプを作るのによく使われていた。

CADなどのソフトを使い設計すれば、その場で目的の形が打ち出せるため、開発の速度を上げられるためだ。

だが現在では、より広く使われるようになり、医療や航空の分野で使われ始めている。

例えば、医療分野ではインプラントを作るのに使われている。

患者の身体というのは、それぞれ異なり、身体に埋め込むインプラントの形も異なっている。

より患者の身体に合う形のインプラントを作るには、3Dプリンターはうってつけなのだ。

また航空分野では、3Dプリンターで3Dの網目構造を作ることによって、これまでよりも軽く、強靭な構造を作るというのに利用されている。

これまでより軽くなるというのは、燃料効率が向上し、少ない燃料で長距離を飛べるようになる。

現在の3Dプリンターの欠点は?

手元で複雑な構造を簡単に作り出せる3Dプリンターにも、まだまだ欠点は存在する。

一つの大きな欠点としては、大量生産には向かないということだ。

3Dプリンターは製品を一つ一つ打ち出すという性質上、コストがかかり、スピードも遅い。

また品質もまだまだ向上の余地がある。

現在、3Dプリンターを研究している大学の研究室では、この問題を解決するべく研究を進めている。

3Dプリンターの利点とは?

では逆に3Dプリンターの利点とは何だろうか?

やはり複雑な構造を作ることができ、設計により一つ一つ少しずつ異なった形を作るのには向いており、部品の開発をスピードアップできることだろう。

またすぐに欲しい部品を打ち出すことができるので、大量の部品を保管する必要がなく、保管するためのスペースが必要でないことも利点に挙げられる。

どんな利用例があるのだろうか?

大型旅客機であるエアバスA350では、1,000を超える部品が付加製造により作られている。

開発スピードが上げられることから、様々なデザインを試し、これまでと同じ性能で、より軽い構造を作り出すのに成功している。

例えばシートベルトのバックルだ。

これまでスチール製のバックルは155 gあったが、3Dプリンターで作ったチタン製のバックルは半分以下の70 gしかない。

これによりA350のを耐久年数いっぱいに使った際、330万リットルの燃料を削減でき、メンテナンスコストも200万ユーロ(約2億3000万円)削減できる。

小さな変化が大きな変化を生み出す一例だ。

次に3Dプリンタが進出する分野は?

様々な材料が使用できるようになった3Dプリンター。

将来的には、ビルなどの建物全体を作り出せるようになったり、家電や人の臓器なども作り出せるようになるだろうと考えられている。

ものづくりの分野で大きな可能性を秘めている3Dプリンター。

3Dプリンターで作られた製品が我々の生活を豊かにしつつあるが、さらなる飛躍を遂げるのももうすぐかもしれない。

近年では3Dプリンターはより微細に、より安く、様々な材料を打ち出せるようになり、幅広い分野で使われるようになってきました。家庭でも趣味で3Dプリンターを使っている人もいるでしょうが、今後は趣味だけではなく、製品データをネット上で購入して、家庭の3Dプリンターで打ち出すなんてサービスも出てくるかもしれません。エアバスに使われているのは知りませんでしたが、どんどん新しい分野に進出して、我々の生活をより便利に、より豊かにしていって欲しいなと思います。

元記事はこちら(3D printing: Imperial academic talks about advances being made in the field)

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