電子タバコは禁煙に役立つのか?その結論は未だ明らかになっていない?〜コクラン共同計画の報告〜

タバコを止めたい!最近、そんな人が注目し、試している電子タバコ。たくさんの化学物質を含んだタバコの葉に火をつけて煙を吸うのではなく、グリセロールなど食品添加物として認められている液体をミストにして吸い、タバコを吸っている感覚にさせてくれます。日本ではニコチンの入っていないもののみ認められています。そんな電子タバコは本当に禁煙に効果があるものなのでしょうか?

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Cochrane Collaboration:コクラン共同計画

イギリス オックスフォードに本部を置く国際NPO団体The Cochrane Collaboration。

この団体は治療、予防に関する医療テクノロジーの情報を収集・評価し、医療関係者や医療政策決定者、さらには消費者に届け、合理的な意思決定を供することを目的すとするコクラン共同計画を推進している団体だ。

簡単に言うと、健康法や治療法、薬が本当に効果があるのかないのかを評価し、人々に伝えるということだ。

医療現場でも信頼出来る評価として参考にされ、日々の治療に役立てられている。

このコクラン共同計画のコクランは、提唱者であるアーチーボールド・コクランから取られている。

1992年にイギリスの国民保健サービスの一環として始まったこの計画は、世界中に広がり、世界13カ国にセンターが設立され、日本にも2014年に支部が設立されており、28,000人以上のボランティアによって運営が支えられている。

禁煙グッズと電子タバコ

そのコクラン共同計画により、電子タバコが禁煙に効果があるのか無いのかの評価が行われ、その結果が公表された。

喫煙は世界的にも健康を害する原因として大きな問題となっている。

また喫煙者にとってはやめたいと思っても、ニコチンに依存してしまった身体からなかなか脱することはできない。

禁煙したい人のために医療として禁煙プログラムが提供されており、ニコチンパッチやニコチンガム、薬による治療などが行なわれている。

そして近年、新たな禁煙グッズとして注目を浴びているのが、電子タバコである。

ニコチンパッチやニコチンガムとは異なり、手に持ってタバコを吸うという動作を行うことができ、煙(実際にはミスト)を吐くということもできる。

電子タバコにはミストの元となる液体を充填して用いるが、その液体にニコチンを加えることで、ニコチンを摂取することも可能だ。

現在では多くの喫煙者によって用いられているが、まだ禁煙にどれほどの効果があるのかはわかっていない。

RCT:ランダム化比較試験

コクラン共同計画では、2014年12月にも電子タバコの評価を公表しており、その際には禁煙に効果があるかもしれないと報告している。

評価を行うにはRCT(Randomized Controlled Trial:ランダム化比較試験)という試験が行われる。

この試験は治療薬の評価によく用いられる評価方で、被験者をランダムに二つのグループに分け、一方には評価したい薬剤を投与し、もう一方には効果の無い薬剤などを投与し、この二つに明確な差が出るかどうかを評価する。

コクラン共同計画が2014年に発表した報告では、600人以上の被験者を用いた検討で、ニコチンを含む電子タバコでは、6ヶ月から12ヶ月以内に禁煙に成功する人が増加するかもしれないという結果を公表している。

今回の報告では11の研究からのデータを新たに追加し、副作用に関して報告された。

その報告では、2年以上電子タバコを用いても、重大な副作用は見つかっていないとされた。

主な副作用は、口や喉への刺激だが、短期間や中期間だけであり、症状から言っても深刻な副作用ではない。

だが健康への影響に関しては、さらに長期間のデータが必要であると述べられている。

ニコチンの入っていないタバコとして、興味深い電子タバコ。私ももっていますが、製品によってはタバコより多くの煙(正しくはミスト)が出るので、私的には面白いガジェットだなと楽しんでいます。タバコより味も多く、メンソールはもちろん、果物系やジュース系、タバコ系など好みに合わせて使用することができます。ただ電子タバコに入れる液体(リキッドといいます)が悪いのか、どうもタバコと違いガツンとくる感覚がなく、ちょっと物足りないなというのが使ってみた感想です。今後も色々なリキッドを試してみて、いつかはタバコを止めれたらななんてことも思っています。

ただ気をつけたほうがいいのは、リキッドの製造方法によっては、健康に害のあるホルムアルデヒドなどの発がん性物質が含まれているということです。このことが一時期話題になり、日本では一時販売停止になったこともあります。使用するなら、安全性の確認されたリキッドを用いることが、自身の健康を守ることになるようです。今回の報告では、短期的には副作用がないということで、リキッドが信頼できるものなら、それほど健康を気にしなくても大丈夫でしょう。

電子タバコも一見普通のタバコなので、トラブルを避けるためにも使用する際は喫煙コーナーでマナーを守って吸いたいものですし、いくら本物のタバコでは無いとはいえ、未成年が吸うのは好ましくありません。節度を守って楽しんで、禁煙しましょう!

元記事はこちら(Conclusions about the effects of electronic cigarettes remain the same)

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