HIVの感染を簡便、迅速に測定できるUSBデバイスの開発!ウイルスの脅威から身を守るのは早期発見です!

みなさんはHIV感染の検査をしたことがあるでしょうか?なかなか身近に感じられないため、検査をしたことがない人が多いと思います。ですがどこからHIVに感染するか分からない現在、検査しておくことに越したことはないでしょう。でも、なかなか診療所まで行って、検査するのは時間的にも気分的にも大変ハードルが高いですよね。そんな人々のためにも、インペリアル・カレッジ・ロンドンの研究チームが、血糖値を測るように自宅で簡単にHIVの検査ができるシステムを開発しています。

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HIV感染を調べるための小型デバイス

インペリアル・カレッジ・ロンドンの研究チームが、HIVの感染を簡単にチェックできるUSBデバイスを開発した。

このデバイスでは、ほんの少しの血液をUSBデバイスに入れ、コンピュータと接続すると30分以内で、HIVの感染を調べることができるという。

USBデバイス自体はディスポーザブルであり、このような小型のデバイスとすることにより、自宅でも、そして遠隔地でもHIVの感染が簡単、迅速に調べることができるようになる。

現在の検査法

現在、HIVの感染を調べるためには、少なくとも3日かかり、状況によってはもっとかかってしまう。

その流れとしては病院や診療所で血液を採取し、採取したサンプルを研究所に送る。

その研究所では、HIVに対する抗体を用いた検査(ELISA検査、ウェスタンブロット法)や遺伝子検査(RT-PCR法)を行い、HIVの感染を検査する。

これらの検査は正確であるが、結果が得られるまでに少なくとも1日はかかる。

そして技術的にも簡単ではなく、専門家による検査・解析が必要であり、世界中全ての地域でできる検査といったものではない。

だがもしHIVの感染を早期に発見することができれば、現在の医学ではHIVの増殖を抑え、ウイルスの量を限りなく0に留めておくことができる。

薬剤耐性の問題

しかし、これらの検査は、どれくらいの量のウイルスが血液中に存在しているのかということは検査することができず、感染しているのか、していないのか程度しか調べることができない。

この状況は治療の過程で大きな問題となってしまう。

ウイルスは何度も同じ薬剤に曝されると、薬剤に対し耐性を得ることがある。

薬剤耐性を得たウイルスは患者の中で急激に増殖するが、その状況をモニタリングすることができなければ、適切な対処を行うことができない。

ウイルスが増殖し、症状が出てから、やっと選択した治療薬が役に立たなくなっていることを知るというわけだ。

簡易HIV検査デバイス

そこで研究チームは、糖尿病患者が血糖値を毎日測定するように、HIVのウイルス量を日々簡単に測定できるようなシステムの開発に取り組んだ。

デバイスには、携帯電話に使われるチップが備えられており、デバイスに少量の血液を乗せる。

もしHIVに感染していた場合、デバイスの中のpHが変化し、そのシグナルを電気信号に変換する。

その電気信号をコンピュータなどで読み取るというわけだ。

これまでに991の血液サンプルを検討し、95%の精度で分析することができ、分析結果を得るまでにかかった時間は平均20.8分だった。

研究チームはHIVだけでなく、他のウイルスに対してもこのシステムが使用出来るか検討中である。

ウイルス感染が早期に検査することができるようになれば、適切な治療を迅速に行うことができ、ウイルスへの脅威は減ることだろう。

ウイルスはそれこそ目に見えず、どこに潜んでいるか分からないものです。そしてウイルスによっては、致死的なものも存在しますし、HIVのように何十年も経ってから症状が出るといったものまで様々です。自分の健康を守るためにも、家庭で簡単にウイルスの感染を調べることができるデバイスというのは、今後より一層重要になってくることでしょう。

現在、家庭でできる健康チェックとしては、体重、血圧、体温くらいでしょうか。女性であれば妊娠検査薬、糖尿病患者では血糖値測定も入ることでしょう。その理由としては、やはりサンプル調整が必要だったり、専門の機械が必要だったり、解析に専門的な知識が必要だったりするからだと思います。ですが、テクノロジーも医療も発達してきているので、今後は専門的な検査でも今回のデバイスのように簡単に行えるようになり、家庭で、それこそ血圧計のように毎日チェックできるものが増えると考えています。

さらには家中にセンサーが取り付けられ、日々普通に生活しているだけで、体調をモニタリングし、医療機関に送られたり、具合が悪くなる兆しが見えた場合はアラートを表示するなんてシステムが構築されていくかもしれません。そんな未来の医療システムがいつ頃やってくるのか、楽しみにしていたいと思います。

元記事はこちら(HIV test performed on USB stick)

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