イブプロフェンやアセトアミノフェンのような非ステロイド系抗炎症薬を頻繁に使用すると、難聴を引き起こすかもしれない?!

家庭でも手軽に使える鎮痛剤である非ステロイド系抗炎症薬。あまりに手軽に使えることから、頻繁にお世話になっている人もいるかもしれません。ですが、長期間、頻繁に抗炎症薬を使用すると難聴を引き起こすかもしれないという研究結果が報告されました。

スポンサーリンク

非ステロイド系抗炎症薬

生物にとって好ましくないものが体内に侵入すると、それを取り除こうとする防御反応が起こる。

その防御反応のことを免疫応答と呼ばれているが、その結果、身体には様々な変化が見られるようになる。

例えば、赤くなる、熱をもつ、腫れる、痛むといった変化だが、これら4つの症状をもつものを炎症という。

このような症状は、防御反応として必要なものではあるのだが、症状が重いと生活に支障が出たり、何らかの後遺症が出たり、さらには最悪の場合命に関わることになる。

現在ではこの炎症は抗炎症薬と呼ばれる薬剤によりある程度コントロールすることが可能となっている。

抗炎症薬には大別して2種類あり、ステロイド系抗炎症薬と非ステロイド系抗炎症薬が存在しており、アスピリン、イブプロフェン、インドメタシンなどに代表される非ステロイド系抗炎症薬は薬局でも購入でき、手軽に利用できることから、家庭でも広く用いられている抗炎症薬である。

抗炎症薬により難聴に?!

女性にとっては毎月生理痛が存在するため、男性と比べ、抗炎症薬、つまりは鎮痛剤を手放せない人もいることだろう。

そのような抗炎症薬は薬局で購入することが多いと考えられるが、薬局で購入できる抗炎症薬は非ステロイド系抗炎症薬である。

ハーバード大学の研究チームは、そのような非ステロイド系抗炎症薬を長期間使用することで、将来難聴を引き起こしているかもしれないという報告を行った。

大規模調査の結果

研究チームは、The Nurses’ Health Studyに所属する48歳から73歳の女性54,000人に対し調査を行った。

調査内容としては、アスピリン、イブプロフェン、アセトアミノフェンといった非ステロイド系抗炎症薬の使用に関してと、難聴の自己診断に関してである。

その結果、イブプロフェンやアセトアミノフェンを長期間使用している人は、より難聴になるリスクが高いということが明らかになった。

アスピリンに関しては、難聴との関連性は見られなかった。

(アスピリンの高投与時の副作用として難聴があるが、現在ではあまり報告されていない)

今回の調査対象の女性において、イブプロフェンやアセトアミノフェンの使用が原因による難聴は16.2%と推測されており、リスクレベルとしては中程度だという。

この研究チームはこれまでにも非ステロイド系抗炎症薬を頻繁に使用する男性や若い女性においても難聴のリスクが高まることを報告しているが、現在のところ、何故抗炎症薬の頻繁な利用により、難聴となるのかは分かっていない。

今後のさらに詳細な解析を行うことにより、抗炎症薬の利用と難聴の間の関連性への理解が深まることだろう。

薬局で手軽に購入できるといっても、やはり薬は薬。長期間、頻繁に利用することは、身体に何らかの影響があることは十分に考えられます。医師による処方薬と違い、投与は個人責任であるからには、用法、容量を守ることは、自身の身体を守るために重要なことでしょう。

ですが、ストレス社会と言われている現代。慢性的に頭痛を感じる人もいることでしょうし、女性は毎月生理痛があります。そのため仕事を円滑に進めるために、どうしても鎮痛剤を手放せないという人も多いのではないでしょうか。

手軽に使えるようになり、多くの人が利用している鎮痛剤。研究が進み、少しずつ長期的な副作用に関しても明らかになってきています。今後、さらに解析が進めば、その長期的な副作用が出ないようにする薬剤や手法も出てくるのではないでしょうか。

現在鎮痛剤を頻繁に利用している方は、こういった長期的な副作用があることも念頭に入れつつ、安全に利用していただけたらなと思います。

元記事はこちら(Longer use of pain relievers associated with hearing loss in women. Study points to six or more years of use as the key marker)

この記事を読んでくれたあなたへひろやんからのオススメ記事

夜間シフトと乳がんの発生率には関連がないかもしれない。大規模調査により判明した研究結果とは?
夜間シフトの仕事をすることで、がんの発生率が高まるという報告は様々な研究機関から報告されています。SIGでも前にサーカディアンリズムが崩れるとがん...
メラノーマからパートナーの命を守れ!お互いの身体をチェックすることで、安心して健康な生活を営むために!
普段あまり気にすることのないほくろ。あれ?こんなところにあったっけ?なんて思うこともあるのではないでしょうか?でも不自然に現れたり、大きくなったほ...