ガラス中の音の減衰を抑える方法の開発?!鍵となったのは、ガラスの奇妙な性質でした!

普段、我々の生活の上で欠かすことのできないガラス。これだけ普及していれば、ガラスの性質は全て解明されていると思ってしまいます。ですが現在の科学をもってしても、謎が残されているガラス。その性質に注目することで、新しい技術の種となるかもしれません。

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ガラスは透明!

イェール大学の研究チームは、ガラスの中で音の減衰を抑える手法を開発した。

ガラスはシリカという原子からできており、窓などに使われるよう透明性が高い材料である。

その透明性は地球上の物質の中でも1、2を争うほど透明である。

そのため、ガラスに光を入射すると10 km以上も減衰せずに通すことができす。

この性質と安価ということから、ファイバー光学の分野では情報を伝達するのによく使われる材料となっている。

ガラスの奇妙な性質

研究チームはこの安価で使いやすいガラスの不思議な性質に注目した。

ガラスは室温条件下では素晴らしい共鳴材料であり、例えばワイングラスをフォークで叩くと数秒間鳴り響くといった性質をもっている。

この性質は他の物質とは異なり、低温状況下では即座に共鳴効果は失われる。

この効果は1960年代に見つかったものだが、未だガラスの謎として語り継がれている。

現在ではまだこの謎が完全に解明されたわけではないのだが、ガラスが光を吸収し、光とガラスの原子が相互作用することにより、起こっていると考えられている。

ガラス中の音波の寿命を延ばす?!

研究チームは、このガラス、音、そして光の作用を利用して、ガラス内部に伝わる音波の寿命をコントロールする方法を考案した。

その方法とは、ガラスでできた光ケーブルにレーザー光を入射することで、共鳴効果を作り出そうをいうものである。

その結果、ガラス中の音波の寿命を延ばすことに成功したのだ。

ガラスは最先端の技術の基盤となっている物質であり、今回の研究はセンシングや情報伝達の分野において、新しい技術を切り開くことができるかもしれないと期待されている。

ガラスの成分であるシリカはシリカゲルとして有名ですが、そのほかにも元素であるケイ素は半導体の材料としても用いられ、工業的にも重要な物質です。その性質はまだまだ謎に包まれている部分もあるようで、それを解明することは工業分野としても重要なことではないでしょうか。

また今回の記事を読んでいる途中、光によって音の減衰を抑えることができるのであれば、もしかしたら逆、つまりは音をより早く減衰させることも可能なのかなと思いました。技術的に可能かは分かりませんが、もし素早く音を減衰させ、音を伝えないガラスができるのであれば、外からの騒音に悩まされている住宅にうってつけではないでしょうか。

この後、この技術がどのようにして使われていくのか分かりませんが、広く知られることで、色々な技術が生まれそうな研究で興味深いなと思っています。

元記事はこちら(Tapping into long-lived sound waves in glass)

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