思春期の子供における飲酒の実態に関する調査!親がお酒を教えるというのは本当に良いことなのだろうか?

子供の飲酒は好ましいものではありませんが、ヨーロッパでは子供に早くから飲酒の経験を積ませ、教育するということから、親の管轄下において、飲酒が認められている地域もあります。ですが、そのような行為は本当に好ましいものなのでしょうか?身体の発達、精神の発達様々な観点から、子供の飲酒に関して研究が進められています。

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子供達の飲酒

ニューサウスウェールズ大学の研究チームは、子供達が飲酒をする際、どのようにしてお酒を得たかによって、その後の人生での飲み方が変わるという報告を行った。

日本ではどのような状況においても、未成年の飲酒は法律違反となる。

だが海外では、親の許可のもとの飲酒は認められている地域も多い。

そこで親が子供にアルコールを飲ませるという”ヨーロピアンモデル”と呼ばれる飲酒の教育がある。

親という保護者のもとで飲酒経験を積むことにより、その後の危険な飲み方をさせないようにするということである。

だが法律で禁止されているように、未成年が飲酒をすることは彼らの健康にとってよくはない。

20代の初め頃までは脳は発達を続けており、アルコールにより正常な発達が阻害されるかもしれないのだ。

飲酒状況とその後の飲み方への影響

今回研究チームは、シドニー、パース、タスマニアの学校から1,927人の思春期の子供を調査し、アルコール消費量、飲酒する時の状況、誰からアルコールを提供してもらったかなどを4年間かけて調査を行った。

また親に対しても同様の調査を毎年行い、調査のバイアスがかからないようにした。

その結果、親以外の人からアルコールを提供されることが多かった子供は、アルコールを飲む際、どんちゃん騒ぎをする傾向が、親からアルコールを提供される子供達に比べ、3倍以上高かったという。

だが親からアルコールが提供される子供達は、他の大人から提供される子供達に比べ、レストランなど外でアルコールを飲む傾向が2倍以上高かった。

つまり家庭で子供にアルコールを飲ませるというのは、子供の飲酒量を増大させ、将来的な健康リスクを負わせる可能性が高くなるということだ。

どちらにせよ思春期のアルコール消費量が増大するにつれ、健康リスクだけではなく、喧嘩や事故、トラウマ、望まない性行など好ましくない影響が増大する。

親としては早くに飲み方を教えるというのではなく、なるべく飲酒する時期を遅くするというのが好ましい教育なのだろう。

日本でもお正月やお盆などみんなが集まる際に、高校生くらいの子供にアルコールを勧める大人がいることは事実でしょう。「お酒くらい飲めないとこれから社会に出てやっていけないぞ!」なんて言われ、周りがそんな雰囲気に包まれていると、子供としても飲まなきゃいけない気持ちになったり、むしろ興味本位で飲んでみたくなることもあるでしょう。

でもこの行為は子供の健康のためにはよくない行為であり、良識をもった大人が止めるべき行為です。昔から、子供が飲酒すると身体や精神の発達によくないことは証明されており、ほとんどの大人はそのことを知っているはずでしょう。特に昨今では、飲酒運転や飲みすぎなどの問題が社会的にも広く取り上げられています。

またアルコールが体質的にも飲めない人は一定数おり、そういった人にアルコールを無理やり飲ませるアルハラ(アルコールハラスメント)なども問題になっています。せっかくのお酒の席、こういった子供の将来や個人の多様性を認め、問題なく、楽しく飲みたいものです。

元記事はこちら(Giving children alcohol doubles their chances of still drinking a year later, UNSW study finds)

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