MRIのデータからバーチャルの3D心臓を作り、人工知能に機械学習させることにより将来の病状を推測するプログラム!

近年、人工知能や機械学習の話題が尽きません。その波は医療にも押し寄せており、医療データを用い、人工知能を機械学習させることにより、診断に役立てようという研究が進んでいます。患者の病状や予後を正確に診断することにより、よりよい医療へになっていくと期待されています。

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人工知能による心臓疾患リスクの推測

インペリアル・カレッジ・ロンドンの研究チームは、心臓の3D画像と人工知能を用い、心臓発作や死亡率を割り出すプログラムを作製したと報告した。

このシステムでは、血液検査の結果と他の検査、そして MRIによる画像を用いるという。

肺高血圧症

研究チームは今回、肺高血圧の患者にターゲットを絞り、人工知能を機械学習させた。

肺高血圧症はイギリスで7000人以上の患者がおり、肺の血管において、高血圧の症状を呈する疾患である。

この疾患では心臓の右側に進行性のダメージを常時与えてしまい、治療をせずに放置していると最終的には心臓病を引き起こしてしまう。

そして3分の1の患者においては、診断後5年以内に亡くなってしまうという。

治療は肺の血管における血液がスムーズに流れるような治療が施される。

仮想3D心臓

研究チームは、250の患者における病歴データを用い、人工知能を学習させた。

そのデータの中でも最も重要なものとしては、MRIの画像である。

心臓の拍動時の30,000箇所の心臓の動きを計測し、仮想3D心臓を作り出し、心臓発作と死亡率の割合を学習させることにより、早期に心臓発作や死亡リスクを割り出すプログラムを作製したのだ。

今回は肺高血圧症による病状のリスク評価を人工知能に計算させているが、他の心臓病においてもこの手法は有用であり、医師が診断をするのに重要なデータとなる可能性がある。

そして最終的には精度良く将来の病状を推測することにより、生存率を向上させる手助けになっていくことだろう。

現代ではコンピュータの性能が飛躍的に向上し、さらには産業や医療において様々なデータが蓄積されたことにより、こういった人工知能を学習させるための題材には事欠かないことでしょう。

特に医療においては、様々な検査による正確なデータが蓄積されているという面と医師の能力のばらつきを一定にしようという点から、人工知能の利用というのは喜ばしいことだと考えられます。医療が均一化されることにより、患者にとっては大きな安心感がえられることでしょう。

ただ一つ気になるのは、人ではインスピレーションがあるということです。ある患者を診断する際、もし表面に現れている症状が間接的なものだった場合、機械ではその根本を診断できないのではないかと考えられます。特に今回のように1つの症状に対して、1つの答えを出す場合、全身を調べるわけではないので、見落としというのは出てくるのではないでしょうか。

将来的には、それぞれの疾患に対応する人工知能が統合され、総合人工知能診断アルゴリズムのようなものが構築されることでしょう。より安心して受けられる医療になるよう今後の発展が期待されます。

元記事はこちら(Artificial intelligence creates 3D hearts to predict patient survival)

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