大気汚染が影響を与えるのは肺だけではなかった?!大気汚染の腸への影響が明らかに!

大気汚染と腸。一見関連なさそうなこの二つですが、最新の研究でその関連性が明らかになってきました。その間をつなぐものは、近年話題の腸内細菌。大気汚染が食物に付着し、それが腸内に運ばれることで、腸内細菌の菌叢に影響を与えることが報告されました。

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大気汚染の腸への影響

カルフォルニア大学ロサンジェルス校の研究チームは、大気汚染における身体への影響は肺だけではなく、腸にもあることを報告した。

その腸への影響というのは、腸内に生息する微生物、つまり腸内細菌への影響である。

腸内細菌は近年、ヒトの健康において大きな影響を与えるとして活発に研究が進められている。

特に腸内細菌の種類が健康と関連しており、生息している種類が変化することにより、腸のみではなく、他の臓器において影響を与えることが示唆されている。

大気汚染の微粒子と動脈の変化

研究チームはマウスに大気汚染に含まれる微粒子を含んだ高脂肪食を週に3日、10週間与え、その変化を検討した。

その結果、高脂肪食に大気汚染に含まれる微粒子がふくまれることにより、動脈においてプラークが形成されることが明らかとなった。

この現象はヒトでは、塞栓や卒中を引き起こす原因となるものだ。

もちろんマウスの実験のみでは、ヒトへの影響を決定づけるわけにはいかず、さらなる研究が必要となる。

しかしながら、環境因子により腸内細菌が大きく変化することの一例として、そして大気汚染が影響を与えることが明らかになったことは重要なことだと思われる。

研究チームは今後さらに研究を進め、どのような腸内細菌が大気汚染と関連しているのか解析していく予定であるとしている。

よく大気汚染と腸内細菌を関連づけたものだなぁと感心してしまう研究ですね。通常考えるのは、大気→呼吸→肺→血液といった流れだと思いますが、言われてみると口から入り、腸に届くという経路があることは納得できるルートですよね。しかも腸に届くということは、腸内細菌と関連しているというところまで研究を進めたのはこれまたすごいなぁと思いませんか?

腸というのは内臓であり、外界と接していないと思われがちですが、皮膚と同じく外界と接している器官です。つまり外界の影響を受けやすい臓器というわけです。皮膚とは違い、口に物を入れる、飲み込むという行為は必要ではありますが、れっきとした外とのインターフェースであることは、言われてみないとなかなかイメージしづらいかもしれません。

なにはともあれ外界の変化が身体に影響を与えるというのは、よく言われることであり、腸も、そして腸に住んでいる腸内細菌も影響を受けやすいのでしょう。今後、さらに大気汚染と腸内細菌の研究が進められると思いますが、健康な腸内細菌叢を保つためにはどう生活したらいいのかも明らかになり、生活の指針になっていくことでしょう。

元記事はこちら(UCLA study suggests air pollution’s risk to the heart may stem from the gut)

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