2017年3月15日。SIGがWikipediaに載った日。

夜、家でのんびりしていると、愛機のMac Book Airがポンっとメール受信を伝えてきた。

何だろうと思っていると、「ひろやんさん突然すみません。お願いがあって連絡いたしました。」とメッセージが。

そして続けて、「いまWikipediaで細胞農業のページを作っております。 そのなかでひろやんさんのブログをリンクさせたいのですが大丈夫でしょうか??」

ふむふむ、Wikipediaで細胞農業を紹介したい、その時にSIGにリンクを貼りたいとな。

いやはやこういうお誘いは嬉しいものです。

嬉しさを抑えきれずMac Book Airの前でニヤニヤしながら、「ご自由にリンクしていただいて構いませんよ。むしろお願いします」と冷静を装って返信した次第であります。

そして、せっかくなので、こちらとしても記事にしてみようかと。

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こういう繋がりが面白い!

今回、連絡をくれたのは、Mashiyotsuさん。

Twitterを覗いてみると、Shojinmeatの文字が!

Keitaさんもそうですが、よくもまぁインターネットの辺境に存在するSIGを見つけ出したものだなぁと思います。

それともSIGがGoogle先生に認められ、検索でよく引っかかるようになったのでしょうか。

何はともあれ、SIGを運営していなかったら、出会えなかったお二人(といってもリアルではまだですが)。

こういった繋がりは面白いので、今後も大切にしていきたいものです。

今回の話題は細胞農業

まずは今回、SIGが載ったWikipediaのページをご紹介。

https://ja.wikipedia.org/wiki/細胞農業

詳しくはWikipediaのページを見て欲しいのですが、簡単にいうと、細胞を育てて、野菜や肉などを作ったり、これまで作物や家畜から取っていた成分を作りましょうということらしい。

SIGでも何度か取り上げてきた人工肉、あらため培養肉、そしてさらにあらため純肉がいい例だろう。

命を殺さず、命を紡ぐプロジェクト!人工肉で食糧問題、環境問題を解決し、果ては宇宙開発まで!〜Shojinmeat Project〜
細胞から肉を作る?!バイオの技術はここまで進んだ!しかしなぜ人工的に肉を作る必要があるのでしょうか?食肉と健康 世界中で日々大量に食...

食料問題だけでなく、地球温暖化、そして宇宙開発までとは幅広い分野で活躍してくれる可能性を秘めている純肉。

SIGを読んでくださっている方では、もうお馴染みの話題になってきているのではないだろうか。

多くのメディアで取り上げられている純肉

実はこの純肉、何もSIGだけが大きく取り上げられているわけではない。

世界のニュースを配信するWiredやGIGAZINEでも何度も取り上げられている。

Wiredでは2016年7月26日に、ネガティブな意見を載せていた。

食肉業界の問題を解決しうる「人工肉」。まだ知名度も低く価格も高いが、いずれ価格が下がれば普及することは間違いないだろう。人工肉に関するいくつかの世論調査を紹介。

簡単にいうと、まずいし、高いし、何のメリットがあるの?ということだった。

そこでSIGでは、(Wiredの記者に届くかは知らないが)反論記事をアップした。

【オピニオン】弱小ブログが巨大情報サイトWiredの記事に反論してみる〜人工肉に関して〜
先日、人工肉に関して、Shojinmeat Projectを取り上げた。ちょうどそのとき、Wiredが同じように人工肉の記事を掲載していた。そのW...

そして最近Wiredでは、手のひらを返したかのように「代用肉が地球を救う」なんて記事をアップしている。

米国では、ビル・ゲイツら出資者からの支援を背景に、肉の代用品を提案するスタートアップが勢いづいている。科学の力で味覚を騙すことは「地球を救う」かもしれない。

記事中はなかなか棘のある言い方をしているのだが、だいぶ純肉や他の手法による代用肉が期待されているという論調で最後は締めくくられている。

わたしたちが現在直面している歴史的な気候変動の局面において、こうした製品が肉を習慣的に消費する人々の間でよりいっそう人気となることを願わないのは、犯罪的だともいえる。

さらに最近、GIGAZINEでは、純肉を開発しているサンフランシスコのスタートアップ企業Memphis Meatsの話題を取り上げている。

ニワトリや牛の成体から採取された細胞を培養して、食肉を生産するという手法が確立されつつあります。従来の方法で生産された食肉とは異なる「Clean Meat」と呼ばれる鶏肉は、普段私たちが食べている

こちらでは純肉を使った料理風景が紹介されており、かなり身近なものになってきたと感じさせる記事だ。

課題はこれまで通りコスト

GIGAZINEの記事では、現状でこのような純肉を450 g程度作るのにコストが100万円かかり、スーパーで売られている数百円の肉とはまだまだ価格的に大きな開きがある。

しかしながら、このような純肉の開発初期では、たった140 gの純肉が3000万円していたことから考えると、確実にコストは下がってきていると言えよう。

Memphis Meatsでは2020年代には市場で販売を開始したいということから、あと10年程度で誰でも純肉を食べれるようになるだろう。

その時の価格は今では誰も知る由がないが、全く手が届かないほと高いという状態にはなっていないのだろうか。

SIGでお馴染みとなりつつある純肉ですが、もっと広い観点から考えると、肉だけにとどまらず、野菜だって細胞からできているわけですから、作物も培養で作ることができるかもしれないということが言えるわけです。そうすればこれまで病害虫に怯えていたことから解放され、無菌状態で安定して食料を供給できる可能性があります。

確かに現状ではコストが問題とは言え、これまでの他の製品を見てみると、例えばコンピュータでももともと専門家のみが使える部屋一面に真空管があるような大きなもので、家庭に入ってくるなんてなかなか想像できなかったものです。それでも技術開発が進み、現在ではその頃のスーパーコンピュータを大幅に凌ぐ性能のものが、スマートフォンサイズまで小さくなり、価格も安くなり、一般的に広まりました。

それが電気製品だからできたことだとは思いません。どんな技術でも研究開発によりどんどんと低コスト化、高性能化ができるわけで、細胞農業だってそこから外れることはないでしょう。つまり現在、いくつかのスタートアップが活発に研究開発を進め、急速にコストが下がってきており、今は良いスパイラルの渦中にあると言えます。家庭に入ってくるのは時間の問題でしょう。

そしてある程度までコストが下がってきたら、今度は味をもっとよくしようとか、健康的な肉にしようとかさらなる高付加価値商品へと変貌を遂げていくと予想されます。今の所2020年代には家庭に入ってくるとのことですが、一体どんな純肉が市場に出てくるのか、その日を楽しみに待っていたいと思います。

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