鳥インフルエンザはどこから来たのか?由来を解析し、対策を考えることが重要な手がかりになるかもしれない?!

度々ニュースで取り上げられ、何万羽もの鳥が犠牲になっている鳥インフルエンザ。何故これまでに恐れられているのか疑問に思う方もいるかもしれません。もちろん鳥間での感染、そして被害を食い止めるということもありますが、人間にも感染し、新たなインフルエンザウイルスとならないよう食い止めています。しかしこの鳥インフルエンザ一体どこから、どうやって運ばれてくるのでしょうか。

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鳥インフルエンザ

日本で度々話題になる鳥インフルエンザ。

実は日本以外の国においても猛威を振るい、多くの鳥が処分されている。

北アメリカにおいても、2014年と2015年に感染拡大し、5000万羽の鶏と七面鳥が処分された。

どれだけ処分しても度々感染格段するこの鳥インフルエンザは一体どこからやってくるのだろうか?

インフルエンザのタイプ

インフルエンザはインフルエンザウイルスにより起こる病気である。

ウイルスはタンパク質の殻に遺伝子が囲まれている簡単な構造をしており、さらにある種のウイルスは外側のタンパク質のさらに外側に脂質の膜を持っている。

その脂質の膜には、何箇所か内側のタンパク質が突き出た形になっており、その突き出たタンパク質が細胞の受容体と呼ばれるタンパク質に結合すると、細胞はウイルスを取り込むことになる。

わざわざ取り込まなくてもいいものだが、これはウイルスが細胞の物質取り込みを巧みに乗っとることにより、侵入を果たしているのである。

さてその受容体と結合するタンパク質は、インフルエンザウイルスにおいて2種類存在し、それぞれHAスパイクとNAスパイクと名付けられている。

このHAスパイクとNAスパイクは様々な種類があり、番号がつけられている。

例えば北アメリカで猛威を振るった鳥インフルエンザウイルスはH5N8型、H5N1型、そしてH5N2型である。

日本においても鳥インフルエンザは度々報告があり、H5N1型、H5N2型、H5N6型が検出されている。

何故鳥インフルエンザが警戒されているのか?

この鳥インフルエンザは日本を含め、世界中において猛威を振るっているのは前に述べたとおりである。

鳥インフルエンザは実は全ての鳥において病原性を示すものではない。

アヒルなどの水鳥においては感染し、宿主となり得るのだが、発症をせず、ただ他の鳥類への媒介をするだけである。

だがニワトリや七面鳥のような家禽類(家畜として飼育する鳥類)においては、非常に高い病原性を示すものがある。

つまり感染が拡大すると、一つの飼育場に止まらず、地域、ひいては国全体の飼育場に広まり、大きな損害を与える可能性があるのだ。

さらに懸念されているのは、インフルエンザウイルスの人間への感染である。

これまでにも鳥インフルエンザウイルスがヒトに感染したという報告が挙げられている。

現在のところ、ヒトからヒトへ感染する可能性は極めて低いとされているのだが、インフルエンザウイルスはウイルスの中でも変異が速く、鳥インフルエンザウイルスとヒトインフルエンザウイルスが混じることで、新しいインフルエンザウイルスが生まれることが懸念されている。

もちろん鳥類間だけでなく、さらにヒト間でも感染するようなウイルスになるとしたら、その感染力はこれまで以上に強いものとなり、パンデミックを引き起こす可能性が考えられる。

鳥インフルエンザはどこから来たのか?

マサチューセッツ工科大学の研究チームは、北アメリカにおいて猛威を振るった鳥インフルエンザがどこから来たのかを研究している。

彼らが検出された鳥インフルエンザウイルスの遺伝子を検査したところ、東南アジア由来のものだったことが判明した。

東南アジアから北アメリカまでかなりの距離があるが、その間を埋めるものは、渡り鳥とアラスカである。

アヒルやガチョウ、そしてカモメのような水鳥であり渡り鳥である鳥が東南アジアで鳥インフルエンザに感染し、アラスカで羽を休めている時にその地域のインフルエンザウイルスと混ざり合うことで変異・強毒化し、ワシントンやオレゴン、そしてカルフォルニアに広まったということが今回の研究により明らかになった。

鳥インフルエンザの拡大を防ぐことにおいて、渡り鳥の移動まで規制することは困難を極めると考えられるが、これ以上鳥インフルエンザの感染拡大、そして変異を防ぐためにも何らかの方策が必要だろう。

インフルエンザウイルスに限らず、ウイルスは単純な形をしており、短時間に爆発的に増殖することから、遺伝子の変異が入りやすいものです。その変異の速度はもちろん人間とは比べものになりませんし、さらには薬の開発速度すらも凌駕すると考えられています。そのため、今年効いた薬が来年も効くという保証はなく、またいくつかのウイルスが混じり合うことにより、全く新しいウイルスへと変貌を遂げることが懸念されています。

世界保健機構がパンデミック、つまり世界的大流行に発展する恐れのある疾病を発表していますが、2014年に流行したエボラ出血熱、2016年リオオリンピックの際に話題となったデング熱に並び、鳥インフルエンザ、そしてヒトインフルエンザがリストアップされています。つまり世界的にも警戒されている感染症なのです。

これまでは感染症はヒトからヒトへの感染を警戒していることが多かったですが、さらには野生生物や家畜における感染症も注意すべきであることが言われています。このようなことを聞くと、なかなか外を歩くのも危ないと感じてしまいますが、やはりこういったウイルスが感染した際、回復できるかどうかは治療のみならず、人間の免疫力も重要な要因の一つになります。ウイルスに負けない体づくりというのは、医療が発達した今においても重要なことなのです。

元記事はこちら

Asian flu strains can enter North America through Alaska, study finds.

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