正確な尿検査を行うために、尿サンプルを微生物などの夾雑物から守る!簡単な方法が意外と効果があった?!

日本で住んでいたら、尿検査をやったことがないという人はいないことでしょう。健康診断で行う尿検査は、多くの人を検査するため、タンパク質や血液が混じっていないか検査する簡便なものになっています。しかし病気の時に受ける尿検査は、さらに高度な分析が行われるため、尿サンプルを採取することにも注意が必要になります。しかしどうしても夾雑物が入ってしまうことがあり、一体どうしたらいいのかその解決策が模索されています。

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尿検査における中間尿

毎年受けている健康診断では、必ずといっていいほど尿検査があるだろう。

その注意を聞くと、出始めの尿は採取せず、途中からの尿を採取するように言われる。

これは中間尿といって、尿道に存在する常在菌や分泌液を尿の最初の方で流し、膀胱に溜まった尿のみを採取することを目的としている。

なぜなら尿道に尿の成分でないものが混在しているとしたら、それが検査で検出されてしまい、正しい検査が行えなくなってしまうためだ。

男性と女性の尿検査の違い

だが実は正確な検査を行うために、気をつけることは、尿道の内部だけではない。

オーストラリアのプリンセスアレクサンドラ病院の救急病棟の調査によると、女性の尿の40%以上は体外の微生物や皮膚の細胞が混在しているという。

このように尿が体外の物質が混在するかどうかに関しては、男性の方が解剖学的にも有利である。

また看護師も説明を行うのだが、救急病棟というストレスフルな環境である場合、理解が不十分だったり、忘れてしまうということが多々起こってしまう。

イラスト付き説明文

そこでクイーンズランド大学の研究チームは、尿サンプルの夾雑物を減らすための研究を行っている。

研究チームが行ったのは、イラスト付きの説明文を配布することの有用性の実証である。

彼らはどのように尿サンプルを採取したら、夾雑物が減らせるのかの正しい手順を書いた7色のイラスト付きの説明文を作成した。

そしてプリンセスアレクサンドラ病院で120人の患者に説明文を渡す一方、効果を実証するために他の120人には説明文を渡さずに尿サンプルを採取したもらった。

その結果、これまで40%の尿サンプルに夾雑物が含まれていたのだが、その数は25%まで減少することが判明した。

イラスト付きの説明文を渡すという単純で、安価、そして効率的な方法により尿のサンプルが守られ、時間やお金を節約することができることが実証されたのだ。

イラスト付き説明文を渡すというだけですが、何も高い機材を使って、何年も、何万人もの人が関わって行うものばかりが研究ではありません。そのイラストを作りにしても、どうやったら正しく伝わるか、目的を理解してもらえるかかなり考慮されて作られているのではないでしょうか。

今回の問題は、もしかしたらかなり日常生活に潜んでいる罠なのではないかなと思います。例えば病院へ行った際に、次は何々検査室へ行ってくださいと言われても、初めて行った方にしてはどこにあるのか分かりません。でも医師や看護師にとっては、毎日仕事している場所なので、もうみんな知っているかのごとく思ってしまうわけです。

これが今回の尿検査の手順にも当てはまるのではないでしょうか。中間尿を採ってくださいと言えば、みんな正しいやり方を知っていて、そうやって採るのだとばかりイメージしてしまう。説明不足というわけではなく、意識の違いというのがあるのだと思います。

ただこれは医師や看護師ばかりに当てはまるわけではありません。患者としても、これまでやってきた方法が正しいと思い、たとえ間違っていたとしても、気にしていない可能性も考えられます。そのためお互い知っているだろうで行動をするのではなく、知らないだろうと思って行動することが、正しい検査を行える第一歩なのだと思います。

さてこれは家庭や仕事においても当てはまることでしょう。どんな場面であったとしても、そして最初は時間がかかってしまうにしても、まずはお互い知らないというところから情報をすり合わせ、意識を一致させていくということが、重要なのではないでしょうか。

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