神戸大学の学生がお茶の旨み成分「テアニン」を題材にiGEMに挑戦!

お茶の旨み成分って知っていますか?テアニンと呼ばれるアミノ酸の一種がお茶を美味しくしているのです。でもこれまでそのテアニンの測定には、お茶が粉末であることが条件でした。つまりお茶を淹れた時の美味しさというのは、まだまだ測定できていないのです。今回、神戸大学の学生が液体の中のテアニンの量を測定する微生物を構築し、世界大会に挑戦しようとしています。

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テアニン

お茶に大量に含まれるアミノ酸の一種であるテアニン。

実は植物の中でもチャノキとその近縁種、またキノコの一種にしか見つかっていないアミノ酸である。

お茶の旨み成分の一つであり、乾燥茶葉中に1〜2%ほど含まれ、上級なお茶ほど多く含まれている。

また旨み成分としてだけではなく、臨床試験により様々な効果が確認されており、例えばリラックス効果や抗ストレス効果、睡眠の質の改善などが挙げられる。

日本では1964年より植物添加物として指定されており、ガムやキャンディ、ヨーグルト、清涼飲料水、そしてサプリメントなどに風味の改善やリラックス効果などを目的に使用されている。

iGEM:the International Genetically Engineered Machine competition

クラウドファンディングサイト「academist」にて、神戸大学チームがiGEMへの参加費や研究費のため、出資を募っている。

彼らが挑戦するiGEM(the International Genetically Engineered Machine competition)とは、毎年アメリカ マサチューセッツ工科大学で行われる合成生物学の世界大会である。

合成生物学とは、遺伝子組み換えなどのバイオテクノロジーを用い、新しい機能をもった生物を作り上げる学問のことをいう。

この大会は大学生や大学院生が主体となり行われているのだが、年々その規模は大きくなり、世界中から参加者が集まっているだけでなく、企業が新しい製品開発のアイデアを得るための機会としても使われている。

今回、神戸大学のチームであるiGEM Kobeはこの大会に日本らしいお茶という題材で挑戦をするのである。

テアニンを測定するための生物

上に述べたように、テアニンはお茶の旨み成分の一つであり、その量がお茶の質を左右するものである。

そこでiGEM Kobeでは、これまで測定で使われていた粉末の状態ではなく、実際にお茶として淹れた状態で気軽に測定できるバイオセンサーを作りたいと考えた。

そしてiGEMは合成生物学の大会であるため、機械的な仕組みで測るのではなく、生物を使って測る方法を模索した。

テアニンは植物やキノコにおいてはごく限られた生物しか作り出すことがないため、彼らはまずはテアニンを利用する微生物の探索を行った。

その結果、枯草菌と呼ばれる自然界に広く存在する細菌の一種が、テアニンを成分とした培地(正しくは窒素源として)で生育できることを発見した。

彼らは今後、テアニンを栄養素として使うための遺伝子を同定し、遺伝子組み換え技術を用い、テアニンの量により色が変わる枯草菌を作り、iGEMに挑戦したいと考えている。

出資に関して

この記事を書いている2017年4月2日現在、出資できるコースは以下のものがある。

¥3,000 研究成果レポート + オリジナル画像

¥5,000 iGEM Kobeオリジナルコースター + 研究成果レポート + オリジナル画像

¥10,000 サイエンスカフェ参加券 + 研究成果レポート + オリジナル画像

¥30,000 発表スライドへの謝辞掲載 + サイエンスカフェ参加券 + iGEM Kobeオリジナルコースター + 研究成果レポート + オリジナル画像

出資の期限は、2017年5月27日までだ。

iGEMに参加する日本の大学生は年々増え続けていますが、今回神戸大学のチームが初参加ということで、academistで出資を募っているということです。iGEMも初参加、そしてクラウドファンディングも初挑戦(たぶん)という何もかもが初挑戦という状況ではないでしょうか。

iGEM自体は2004年から行われており、最近では研究テーマを何年にも渡って引き継ぎ、大きな研究成果にするチームもあります。研究というのは確かに長年に渡って蓄積されたデータや実験系などが重要なのですが、新しいことを行うというアイデアも重要です。ですので、初参加だからといって、甘く見てはいけないでしょうし、iGEM Kobeには初参加ということをデメリットとせず、他のチームを圧倒してきてもらいたいなと思います。

元記事はこちら

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