黒人は白人よりもうつ病により引き起こされる心臓病のリスクが高い?!長期間の調査により分かったその違いとは?

人種によって、うつ病から引き起こされる心臓病のリスクが異なる?!なぜそのような結果が得られるのか?それは社会的な制度の問題にまでメスを入れることになりそうです。

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うつ病に対する人種の差

ミシガン大学の研究チームは、黒人は白人よりもうつ病により引き起こされる心臓病のリスクが高いことを報告した。

研究チームはミシガン大学で1990年から行われているアメリカの老化に関する長期プロジェクト Health and Retirement Study(HRS)のデータから、1994年に53歳〜63歳でうつや孤独感、不眠症などの症状を訴えていた7,444人の黒人と白人のデータを用い検討を行った。

その際、心臓発作や冠動脈疾患、狭心症、心不全など心臓に関する既往症に関する調査も行っている。

18年間の追跡調査の結果、うつ病の症状が悪化した患者における心臓病のリスクは、白人よりも黒人の方が30%も有意に上昇していた。

このような結果は、調査開始からうつ病の症状が悪化に伴い、特に黒人において、心臓病のリスクが上昇することを予想できるかもしれないことを示唆している。

また喫煙や飲酒、肥満などの健康的な要因を別としても、この傾向は見られるという。

医療制度の不平等

このような調査は、アフリカ系アメリカ人にとってうつ病の発見や治療、そしてそれに伴って起こる心臓病を防ぐためにも重要だと考えられる。

またアメリカに住む黒人は白人よりも、うつ病の治療を受ける機会が少なくなっており、これが心臓病のリスクを増大させる原因だと考えている。

そして人種のるつぼと呼ばれるアメリカにとって、医療制度の不平等はあるべきではなく、このような調査が不平等を解消するために必要だと研究チームは考えている。

日本は国民皆保険制度があり、医療費全額は負担しなくていい場合がほとんどです。また医療費が一定額を超えた場合、高額医療費制度があり、超えた分は適切に申請することにより、戻ってくる制度もあります。同様に国が医療費を負担してくれるのは、イギリスやドイツ、フランス、カナダ、スウェーデンなどがありますが、アメリカは個人が全額負担で、保険に関しては個人で民間の保険に入るという形をとっています。

医療は国の方針や国民の期待など様々なファクターが混在するため、どちらがいいというのはなかなか言い切れないところがありますが、日々の生活を安心して送るには、医療費の心配をしないで良いというのは大きな安心につながるのではないでしょうか。

近年、どの先進国も高齢化社会に突入し、医療費が増大しているため、国の財政が危ぶまれています。ですが医療に関してはなんとか踏みとどまり、保険制度は続けていってほしいですね。一体、そのためには個人レベルで何ができるのか、もう一度考えるべきなのかもしれません。

元記事はこちら(Depression a strong predictor of heart disease in black, but not white, adults)

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