コーヒーに含まれるカフェインと遺伝子、そしてコーヒー摂取の習慣の興味深い関係とは?

世界中で楽しまれているコーヒー。日本でも多くの喫茶店ができ、目を覚ますための一杯や家族や友達、同僚とおしゃべりする時のドリンクとして、多くの人が日々飲んでいることでしょう。でも同じコーヒーを飲んでも、あなたの身体の中で起こっている変化と隣の人の身体の中で起こっている変化は全く違うものなのかもしれません。

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コーヒー

嗜好飲料として世界中に広まっているコーヒー。

その貿易規模は石油に次いで大きい産業のため、経済としても重要な位置を占める。

生産地域としては、赤道付近を中心としてた熱帯地域の70カ国で生産され、全世界に輸出されている。

コーヒーにはカフェインのような薬理物質が含まれ、覚醒作用や強心作用、利尿作用があり、医薬品としても鎮痛剤に使われている。

しかしながら、摂取が日常化すると中毒になってしまうこともあり、また脳神経系に作用する物質であり、過剰に摂取すると不眠やめまいなどの副作用を示すこともある。

体内では肝臓で合成されるCYP1A2という酵素で代謝され、無害化される。

コーヒー摂取の習慣と体内の変化に関して

ノースウェスタン大学の研究チームは、ヒトの体内におけるコーヒーの代謝に関して研究を進めている。

コーヒーは西洋で発展し、日本に来た歴史があるが、実は西洋人はカフェインの耐性がなかったり、低かったりする人も多いため、このような研究が行われているのだろう。

研究チームが特に進めているのは、遺伝子がコーヒーの摂取に関してどのような影響を及ぼすかということである。

研究チームはこれまでにも遺伝子の違いにより、コーヒー摂取の習慣に違いが出るという興味深い研究結果を報告している。

今回はさらに研究を推し進め、摂取されたコーヒーが血液成分にどのように影響を及ぼし、コーヒー摂取の習慣とリンクしているのかという研究の報告を行った。

ニコチンやグルコース、脂質を代謝する酵素がカフェインも代謝する?!

コーヒーを摂取すると、血液中に存在する様々な酵素によって、カフェインが分解され、無毒化される。

そのような酵素にはCYP1A2、AHR、POR、ABCG2、CYP2A6という酵素があるが、面白いことにCYP2A6という酵素はタバコのニコチンを分解する酵素でもある。

研究チームはさらにGCKRという酵素もカフェインの分解に働いていることを今回明らかにした。

この酵素は実は糖分であるグルコースや脂質を代謝する酵素であると報告されていたものである。

飲む人によって効果が異なる?!

今回の報告では、もう一つ重要な結果が明らかになっている。

上記の遺伝子に変異をもつ人はカフェインの代謝が速い傾向にあり、その性質により日常的に摂取するコーヒーの量が多いということだ。

つまり同じ量のコーヒーを違う人が飲んだ場合、体内で代謝されるスピードが異なり、身体への影響も全く異なったものになるのだと考えられる。

まだまだ遺伝子や体質とコーヒーの摂取量ということに関しては不明な点も多いが、コーヒーに薬理作用があったり、上述した遺伝子は不眠症やパーキンソン病、高血圧などの病気との関連性も示唆されていることから、今後もコーヒーと健康に関して研究が進められることだろう。

日本人は西洋人と比べてアルコールの代謝は弱いということは有名ですが、西洋人はカフェインの代謝が弱いというのは初めて知りました。確かに海外に行った時、カフェイン中毒なんだよねと言って、カフェインが切れると頭痛がするなんて言っている人もいました。日本でカフェイン中毒で頭が痛くなるというのは聞いたことが無かったので、海外でちょっとびっくりした経験の一つです。

カフェインだけでなくアルコールやタバコ、薬物で言えば大麻や覚せい剤でもそうですが、人間はもしかしたらこういった脳に直接作用する物質というものを好むのかもしれません。こう言ったものは古くから儀式などに使われ、脳をハイテンションにさせたり、ぐったりだらけさせたりというのを行ってきました。普段と違った感覚を得ることにより、ストレス発散や狩りや戦いの恐怖心を無くすことで、精神を保っていたのかもしれません。

ただ脳に直接作用する物質は、言い換えれば脳への負担も大きいと言えるでしょう。現在では社会的な問題や健康への影響が大きいため、多くの薬物は禁止されています。そういう意味では、世界中で楽しまれているコーヒーやアルコール、タバコといったものも将来的に規制がかかるようになるのかもしれません。そんな将来はあまり考えたくはありませんが…

元記事はこちら(Java gene study: not everyone responds to coffee in the same way. Genetic variants might also impact nicotine and other drug metabolism)

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