生後2日の新生児からも風邪のウイルスが検出?!その後の人生にも影響を与えるウイルス感染とは?

生活環境に居ながらも、目に見えないウイルス。新生児にとっては成長後の健康にまで影響を及ぼす大きな存在です。しかし一体いつ新生児はウイルスの脅威に曝されるのでしょうか?新生児から得られたサンプルと親の日記から、その感染時期を特定しようという研究が行われています。

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新生児のウイルス感染と呼吸器疾患

クイーンズランド大学の研究チームが、約五人に一人の新生児において生後1ヶ月以内に呼吸器疾患のウイルスが見つかることを報告した。

しかしながら、ほとんどの場合は病気のサインではないとのことだ。

研究チームは2010年9月から2012年10月にかけてブリズベンで生まれた157人の新生児とその家族に調査を行った。

その調査の内容は呼吸器疾患のウイルス感染に関してだ。

これまでの大規模な調査によると、新生児における呼吸器疾患のウイルス感染と喘息の発症率に関して親密な関連性があるとされている。

また最近の研究では、ウイルス感染による症状が無くとも、新生児の時にウイルス感染することで、将来的に呼吸器への影響が出るともされている。

ではどんなタイミングで新生児はウイルスに侵されるのだろうか?

生後2日でもウイルス感染?!

研究チームは、157人の新生児の親の協力の元、産まれてすぐの新生児の鼻の穴のぬぐいサンプルを取得し、その後毎週サンプルを採取した。

そのサンプルを解析したところ、驚くべきことに1人の新生児ではたった生後2日でウイルスの感染が確認された。

また他にも29人の新生児から得られた43のサンプルにおいて、生後28日以内でウイルスの感染があることが判明した。

そのうち72%のウイルスは一般的な風邪のウイルスであった。

症状は無い?!

研究チームは、新生児の親に鼻の穴のぬぐいサンプルだけではなく、新生児の体調に関して毎日ノートをつけてもらっていた。

ウイルス感染の結果とノートを見比べてみると、ウイルス感染が確認された約半数の子供においては、特に症状が現れていなかったことが判明した。

これは母乳に含まれる抗体が新生児の中で働き、ウイルス感染の症状を抑えていたと推測できる。

またウイルス感染の症状が出た新生児において、現れた症状は鼻水、鼻づまり、乾いた咳、喘鳴、発熱などである。

その症状が出たのは、早い新生児で生後1週間以内であった。

免疫系がまだ発達していない新生児の健康管理。

将来の子供の健康にまで影響するとなると、親の責任は大きなものである。

大人であってもウイルス感染を防ぐことは、なかなか難しい現状。免疫系が発達していない新生児にとっては、簡単にウイルスに感染してしまうことでしょう。今回の調査でたった生後2日でウイルス感染が確認されたことから、ウイルスはどこにでもいるという認識をもって子育てをしたほうがいいと考えられます。

ただ将来的に喘息などの呼吸器疾患を引き起こす可能性があるからといって、いつまでも子供を安全なところで育てるというのは違うように思えます。免疫系を鍛えるためには、ある程度脅威に曝され、その防御方法を身体が学んでいく必要があるからです。

今回のような研究が進むことにより、子供を元気に育てるためには、親がいつの時期にどのようなことに気をつければいいのかということが明らかになっていくことでしょう。まだまだ免疫系に関しても、ウイルスに関しても分かっていないことが多いのが現状ですが、少しでも健康な人生を歩んでもらうため、日々研究は進められているのです。一人でも多くの子供が健康な人生を歩めることを願っています。

元記事はこちら(The nose knows – even newborns get viruses)

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