心臓病リスクに対して、コレステロール値は低ければ低い方が良いのだろうか?コレステロール値と健康に関して!

健康を保つためには、コレステロール値を把握することは重要なことです。健康診断でコレステロール値が高いと心臓病のリスクが高まると言われています。では逆にコレステロール値をものすごく低くすることは、健康にとって良いことなのでしょうか?少なくとも短期的には、心臓病リスクを大きく減少させるということが報告されました。

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劇的に低いコレステロール値と健康の関連性

インペリアル・カレッジ・ロンドンの研究チームは、体内のコレステロール量をこれまで考えられているよりも低い量であっても、身体に害をなすどころか、心臓発作や卒中のリスクを低下させることを報告した。

これまで体内のコレステロール値に関しては諸説あり、あまりに低いと健康を害するという説や健康上問題なく、むしろ有益であるという説など様々であった。

今回研究チームは5,000人を対象にし、悪玉コレステロールと呼ばれるLDLの量と健康に関して研究を行った。

LDL:Low Density Lipoprotein

LDLは細胞にコレステロールを運ぶ役割を担っているが、細胞が処理しきれないほどコレステロール量が多くなると、血管壁にコレステロールを貯めてしまうため、血栓の原因となる。

血中LDLの値は100 mg/dL以下とすることを推奨されており、この値以下であれば循環器疾患のリスクが低下すると言われている。

調査の概要

今回の研究では、5,000人を対象に10種類の調査を行い、LDL値と循環器疾患の関連性を検討した。

被験者はこれまでに高コレステロールと診断され、ほとんどの人が肥満気味であった。

平均年齢は60歳で、被験者を3ヶ月から2年間追跡調査を行った。

平均的なコレステロール値は125 mg/dLで、被験者全員が心臓発作や卒中においてリスクがあると見なされている。

ほとんどの患者はコレステロールを低下させる治療を受けており、さらに半数以上はアリロクマブと呼ばれる治療薬を併用していた。

アリロクマブは通常用いられるスタチンで十分にコレステロール値を下げることができない患者に適用され、2週間に一度皮下注射により投与される。

患者のうち何人かはスタチンでは十分な効果が得られず、遺伝子欠陥によるものだと考えられる。

コレステロールは低ければ低い方が良い?

スタチンとアリロクマブの両方で効果が見られる被験者では、コレステロール値は劇的に下がっており、50 mg/dL以下であった。

この数値は出生時のコレステロール値に匹敵するほど低く、大人としては生活スタイルや運動をしたからといってここまで下げることはできないレベルである。

解析の結果、コレステロール値が39 mg/dL下がるごとに、心臓病のリスクが24%減少するということが明らかとなった。

しかしながらこれは短期的な効果であり、長期間コレステロール値が劇的に低い場合、身体にどのような変化があるかはまだ不明である。

本当にコレステロール値は低ければ低いほど良いのか、さらなる検討が必要である。

今回の結果を聞くと、コレステロール値を下げる生活が推奨され、無理をしてでもコレステロール値を下げようという人が出てくるかもしれません。でもまだ今回の研究結果は一時的なものであり、長期的な健康リスクが評価されたわけではないので、適切なレベルに保つ方が良いと考えられます。

特にテレビのようなメディアでこういった情報が過大に取り上げられると、極端な行動を起こす人が出てくることは予想されます。ですが情報を正しく理解し、どのようなメリットとデメリットがあるのか把握することは、自分の健康を守るためにも重要なことです。

今後も健康に関する研究を色々と紹介していきたいと思っていますが、個人ブログとはいえ、一つのメディアとして、正確な情報を配信し、読者の皆様が正しく情報の取捨選択ができるよう頑張っていきたいなと思います。

元記事はこちら(Lowering cholesterol to ‘levels of a new-born’ cuts heart attack risk)

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