ゲームをして脳をスキャンすることで、近い未来にドラッグを使用するか予想できる?!

思春期というのは様々なものに興味を示し、色々と試してみたい年頃なことでしょう。ですがそれが良いことを試すのなら大歓迎ですが、ドラッグや飲酒、喫煙など悪いことに興味を示すのは、親として、そして社会として喜ばしいものではありません。子供達がドラッグに興味を示すか前もって推測することができれば、そのような悪事に巻き込まれないようにできるかもしれません。

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将来ドラッグを使用するかを予測できる?!

スタンフォード大学の研究チームは、子供達が将来ドラッグを使う様になるかどうかを脳をスキャンすることで予測できる可能性があることを報告した。

現在、ドラッグを使用しているか否かは、その人の振る舞いから推測されるのだが、問題のあるレベルまで達していない場合は、なかなかその判断をつけることはできない。

しかしながら今回、研究チームが考案した話をする際の脳の活動をスキャンする手法によると、子供達が意識するしないに関わらず、将来的にドラッグを使用する可能性があるかどうかを推測することができるという。

ノベルティ・シーキング

彼らが調査したのは、ノベルティ・シーキングという新しいものや刺激的なもの、リスクの高いものを求める行動傾向だ。

研究チームは、144人のヨーロッパ人の若者のノベルティ・シーキングを評価することで、将来ドラックの使用やアルコール中毒になる可能性を示唆できることを報告した。

しかしながら、このノベルティ・シーキングは悪い行動傾向なわけではない。

良い場合では、イノベーションを起こす様な新しいことに対してリスクを取るということもある。

しかしながら悪い例としては、向こう見ずになったり、崖から飛び降りたり、パーティーにおいてドラッグのような中身が分からないものを受け取り、摂取してしまったりということがある。

そのためこのノベルティ・シーキングのスコアが高い若者ほど、ドラッグ中毒になる傾向が平均よりも少し高いとされている。

しかしながら、先ほど述べた様に良い面もあるため、どのように分析したら、悪い傾向にあるのかは判断づけることは困難であった。

MID: Monetary Incentive Delay task

そこで彼らが用いた手法は、MID(Monetary Incentive Delay task)という手法だ。

被験者は、脳の活動をスキャンするためMRIに横たわり、簡単なテレビゲームを行う。

そこで得られたポイントは最終的にお金に換えることができる。

そして各ゲームの開始時には、将来的にどれくらいのポイントを得ることができるのかヒントが与えられ、そのヒントはほとんどの人にとっては、それにより将来のポイント獲得を予想するのに十分なものである。

だが子供にとっては、大人と比較して、将来得られるポイントに関してあまり反応することはない。

さらにその時に脳をスキャンすると、ドラッグを使用している、またはドラッグを使用していた子供では、脳の活動が抑えられている状況を観測することができる。

これまでの研究では、ドラッグを使用していない子供との比較がなされておらず、十分なデータとは言えなかった。

研究チームは今回、1,000人を超える14歳の子供において、このテストを行い、2年後に喫煙や飲酒、またヘロインなどのドラッグを使用していないか追跡調査を行った。

そして14歳までドラッグの使用をしたことはないが、ノベルティ・シーキングのテストで上位25%の子供に焦点を絞り、解析を行った。

その結果、ドラッグを使用していた子供の3分の2において、ドラッグの使用を続けるかどうか正しく予想することができ、さらにノベルティ・シーキングのテストを行った子供のうち、55%がドラッグ中毒となるかどうかを正しく予想することができたという。

まだまだ精度としては高いと言えないかもしれないが、ドラッグから子供を守る第一歩となるかもしれないと期待されている。

ある程度簡単な実験により、人の性質を知り、将来を予測できるとなると、今回の子供達のドラッグ使用のみならず、色々なことに利用できるかもしれませんね。子供達のドラッグ使用、喫煙、飲酒も大きな問題ですが、例えば食べ過ぎによる肥満だったり、運転の安全性、ストレス耐性なんかも予想できるようになるかもしれません。

脳は複雑なものですし、さらにそこから生み出される性格というのはさらに解析が難しいものでしょう。しかし最新の科学はそこに迫ろうとしています。今後、こういった解析を受けると、個人の資質が丸わかりになるなんて未来もあるのかもしれません。少し恥ずかしい気もしますが、ちょっと受けてみたい気もします。いつ実際に利用できる様になるかは分かりませんが、その日を楽しみにしています。

元記事はこちら(Brain scans could help doctors predict adolescents’ problem drug use before it starts)

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